マルニ木工とマルニ60。
マルニ60を製造している「マルニ木工」とは
1928年に設立した「昭和曲木工場」として誕生し、1933年に当時沼田木工所と合併、「マルニ木工株式会社」が誕生しました。
マルニ木工の歴史
創業者である山中武夫は、広島県の宮島で木を用いた伝統工芸が、まるで手品のように自在に形を変えていく「木の不思議さ」に魅了され、その後、当時としては技術難度の高い「木材の曲げ技術」を確立しました。それまで手工業の域を出なかった日本の家具工業に対して、「工芸の工業化」をモットーに「職人の手によらない分業による家具の工業生産」を目指しました。
戦後、木材の人工乾燥技術の研究開発を始め、高度な木工加工表現のため新技術を開発導入。
「技術のマルニ」と評される礎を築きました。一品生産の高級品だった彫刻入り家具の工業化に成功し、1968年に開発した「ベルサイユ」は日本の洋家具史上最大のヒットとして今も知られ、日本の代表的ブランドになると同時に、伝統的な美しさを生み出す良質な家具メーカーとして成長しました。
しかし、1990年代以降「美しい家具を」という思いが風化してしまいかねない時代に危機感を抱きました。そこで国際的なデザイン感覚と日本独自の木に対する美意識、そして精緻なモノづくりの技を融合したマルニ木工にしか生みえない、日本から世界へ発信する家具造りをスタートしました。使い手の生活に溶け込み、100年後も定番として愛される家具を目指し今日も木と向き合い、モノづくりに励んでいます。(引用:マルニ木工 HP)
マルニ60(マルニロクマル)とは
90年の以上もの歴史がある家具メーカーマルニ木工が、製造する家具のブランドの中の一つが「マルニ60(マルニロクマル)」です。
マルニ60とは1960年代に誕生したシンプルで品質が良く普遍的と言えるアイテムを、企業のものづくりの思いとともに掘り起こすプロジェクト「60VISION(ロクマルヴィジョン)」へ2006年に参加し、改めてブランドとして誕生したのが「マルニ60」です。
当時のデザインはそのままで、現代の環境に合わせて職人の手によってより良い製品に仕上げられたワンランク上の家具です。
マルニ60のロゴについて
マルニ60のブランドロゴマークは、昭和曲木工場が1933年に沼田木工所と合併した際の「二つの輪(和)」が重なった当時のマルニ木工の社章がベースとなっています。
二つの会社の「手を握りあって、力強く前進していこう」という意味合いだけでなく、メーカーとユーザーの深い繋がり、絆も意識されこのようなブランドロゴとなっています。
マルニ60の当時の商品とは
こちらが、1960年代当時にマルニ木工でつくられた輸出向けに製造されていたソファです。
マルニ60のソファは、当時は「みやじま」と呼ばれ、ノックダウン式(分解・組立式)のチェアーとして人気でした。下記の画像は当時のパンフレット(リーフレット)です。
この「みやじま」のパンフレット(リーフレット)から、当時のデザインそのままであることがわかります。また、どこにでも持ち運べるノックダウン式、ソファをいくらでも長くできるセパレート方式もそのままです。
なぜ「みやじま」という商品名であったのかというと、マルニ木工の本社は、広島県広島市に所在することがヒントになります。
広島には、世界中の人々が訪れる有名な世界遺産、日本を象徴する「日本三景」のひとつでもある「宮島」にある「厳島神社」があります。その厳島神社の鳥居をイメージしてつくられたため「みやじま」と呼ばれているそうです。
マルニ60のソファの肘の部分やコーヒーテーブルの脚の部分をご覧ください。なんとなく「鳥居」に似て居ますよね。
「みやじま」という名前から、マルニ木工はこの時点で世界を見据えた展開をしていたのだろうと私は思った。
マルニ60の特徴は
長年培ってきた木工加工技術は引き継がれており、それは現在のマルニ60の商品にも表れています。
- 「天然木の風合いを感じるナチュラル」
- 「継ぎ目が全く感じほどの滑らかな肌触り」
- 「ビスの見えないデザイン」など、
大変難しく手間のかかる木工技術を実現し、長年にわたり多くのファンに愛されています。
天然木のぬくもりがそのまま
マルニ60の特徴は、大きな特徴が主材です。特徴的な商品であるソファをご覧ください。
マルニ60の主材は、オーク材とウォルナット材の2種類です。
オーク材
オーク材は、昔から家具や建築材、船材、ワインの樽材として使用されており、耐久性が高いことで有名です。温かみのある素材感や、力強い木目が魅力的な素材です。
ウォルナット材
ウォルナット材は、クルミ科の広葉樹で木目の美しさから高級家具や工芸品の装飾・突板に多く用いられ、深いブラウンに濃淡のある縞模様が特徴的で使い込むほど渋みを増す経年変化が楽しめます。
豊富な張地
年々ライフスタイルも変化し、インテリアも長く愛し続けられる「モノ」の選び方が重要視されています。マルニ60は様々なインテリアスタイルに合わせてコーディネートが可能となってます。
張地は、ゼラコートや布地、レザー(本革)まで多様なニーズに応えるために豊富なラインナップを取り揃えています。
100年後も定番として愛される家具を目指して
マルニ木工は創業以来、木製洋家具作り一筋に進んできたメーカーであり、それだけに「木」を知り尽くした企業です。
そのマルニ木工が作るべきものとは何か。 そこで始めたのが原点回帰の取り組みです。
マルニ木工にしか生み得ない「日本から世界に発信する家具」。
国際的なデザイン感覚と日本独自の木に対する美意識、そして精緻なモノ造りの技を融合した世界へ発信する家具造りをスタートしました。
使い手の生活に溶け込み、100年後も定番として愛される家具を目指し今日も木と向き合い、モノづくりに励んでいます。(引用:マルニ木工HP)
1960年代当時は世界的にデザイン運動が活発な時代と言われていました。
時代を経て何らかの理由で製造中止や廃番になったものの中には、普遍的な価値を持っているものも少なくありません。
その中、企業のものづくりの思いとともに掘り起こすプロジェクト「60VISION(ロクマルヴィジョン)」へ2006年に参加し、マルニ60は、そのような価値を持った商品を復刻したのです。
マルニ60は、私共のような全国の正規販売店を通してお客様からのご要望をお聞きしてあらたな商品の開発を続けています。
マルニ60はこれからも流行に流されないものづくりの姿勢と、原点である創業者の想いと情熱を持ち続けると同時に、ライフスタイルの変化に合う豊かな生活に繋がるような挑戦を日々続けています。
マルニ木工は、100年後も定番として愛される家具を目指して、木と向き合っている家具メーカーであり、そのブランドがマルニ60なのです。
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